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by dirtech

理論と直感あるいは“壁”を超える“考える力”

最近の新聞の書籍広告や経済新刊書案内の多くは、長引くデフレーションと低迷する日本の国内需要を映し出す形で、さまざまな経営理論書からナポレオンヒルズのような、あるいはそれを真似た精神論的な雑多ものまで見受ける。

もし企業経営が理論だけで成り立ち得るならおそらく誰でも経営の成功者になれるはずだが、そんなことにはならないことは誰もがよく知っている。もちろん精神論だけでは何も解決はしない。経験や状況、価値観の変化や歴史観まで含む構想力が伴わなければどんなに独創的なビジネス・プランも市場に受け入れられず実現しない。多分、実はあらゆる意味で成功に最も必要な要素は、人間の誰もが持っている“直感”に素直になることなのかも知れない。

“人は事実を用いて科学を作るのは、石を用いて建物を作るようなものである。事実の集積が科学ではないことは、石の集積が建物ではないのと同様である”とはフランスの大数学者ポアンカレの言葉。事実を認識し、直感を働かせ、想像力を使ってその先を見通せたものが、新しい時代を創ることを許されるのではないだろうか。

スクーバ・ダイビング・インストラクションの世界では、80年代以降、急速にインストラクション・システムが整備され、完成度が上がる時代が続いたのだが、完備され完成度があがれば上がるほど、同時にダイバーもインストラクターも考える力を失っている、あるいは考える努力を放棄しているような気がしてならない。

ダイビング・インストラクション・システムがダイバーの生命と健康を守ることを主題とする限り、システムを操る側のインストラクターの善意と気高さを問い、資質が問われなければならない。そしてこのシステムがリクレーショナル・ダイビングの新時代を切り開き、拡大し続けてきたものであるからこそ、人間の英知を信じ、この問題を解決できると楽観もしている。この問題の要は、教育システムを何の目的で、どのように使うのか、と問い続けることだ。
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by dirtech | 2008-02-01 19:37 | "快刀乱麻"